水槽の中をキレイに彩ってくれる水草。
様々な種類を使い分けレイアウトしていくと、とても見栄えのある水槽になります。
自然の水草をうまく育成できない・難しくて育成に自信がない場合は人工水草の購入も検討するのではないでしょうか。
しかし、人工水草を購入する際は注意しておかなければならない事もあります。
この記事では、人工水草のメリット・デメリットをご紹介したいと思います。
人工水草とは
そもそも人工水草とは、本物の水草に似せて人工的に作られた水草のことを言います。
素材としてはポリエチレンなどのプラスチックが使われており、使用方法がとても簡単なことが特徴です。
メーカーによって種類は様々で、最近の人工水草は本物の水草に劣らないほどクオリティが高くなっています。
人工水草のメリット
では人工水草を使うことによるメリットとは何があるのでしょうか。
レイアウトしやすい
自然の水草を使ってレイアウトする場合、望んでいる姿になるまでは育成期間があります。
しかし人工水草は、すでに出来上がっているものなので、水槽に入れてすぐに完成します。根も張らないので、移動や追加、取り除きが容易に行うことが可能です。
また色も様々で、赤やピンク、緑の色も薄緑や濃緑などがあり、水槽内を明るく演出することができます。気分次第で水槽のレイアウトが簡単に行えるのは楽しみが増えますよね。
かれない
これは自然の水草との大きな違いの1つですね。
自然の水草は肥料や水質管理を行っても枯れることもありますが、人工水草はそれがありません。
育成に必要な設備や知識も必要なく、誰でも簡単に扱うことかできます。なので、忙しくて水槽に手をかけられない人には便利なアイテムです。
トリミング不要
自然の水草を使っている人ならトリミングを行う事があると思います。
しかし人工水草であれば、トリミングの必要がないので、常に完成された水槽を見ることができます。
また、プラスチック素材なので洗って繰り返し使うこともできます。
汚れが目立ってきたら、取り出してブラッシングしてあげれば、新品同様に戻りますので、すぐにキレイな水槽に戻ります。
アクアリウムの初心者には安心して使える水草です。
人工水草のデメリット
人工水草のメリットをお伝えしましたが、もちろんいい事ばかりではありません。
水質浄化作用
水草は、光合成により水質を浄化し安定させます。
ですが、人工水草はこの浄化能力は期待できません。
そのため水が汚れてしまうのが早く、水換えの頻度も多くなってしまう可能性があります。メンテが面倒と思って人工水草を使用し、長期間放置してしまうと、かえって手間がかかってしまうこともあります。
苔が生えやすい
人工水草は苔が生えやすくなる傾向があります。
水草の場合は、元気であれば苔をはねのける能力がありますが、人工水草にはありません。
メンテが必要ないとはいかないので、見た目や水質に気を付けたいのであれば、掃除や水換えをこまめに行う必要が出てくるので、注意したいところです。
魚に傷がつくことも
人工水草の中には、固くとがっているものもあります。
このような人工水草は魚がぶつかったり、隠れようとした時に魚に傷がついてしまいます。
特に大きな魚はぶつかりやすいので注意が必要です。飼育する魚に合ったものを選ぶことが大切です。
作り物感
人工水草は、水草に比べると偽物感があるのは否定できません。
葉の質感など、自然感が弱く迫力は感じられないでしょう。
原色系の人工水草も多く、人工物の主張が強くなる場合があるので、極力原色系は避けた方がいいかもしれません。
最近はリアルな人工水草も増えてきていますが、やはり本物そっくりというのは難しいかもしれませんね。
このように、意外なほどデメリットも多くありますので、ご注意ください。
では、自然の水草がどれほどのメリットがあるのでしょうか。
自然の水草
メンテや管理が大変な自然の水草ですが、実は良いことがたくさんあるんです。
水質浄化
魚や生き物を水槽内で飼育していると、どうしても溜まってしまう硝酸塩。水草はその硝酸塩を吸収してくれる作用があります。
水換えを行なって排出する硝酸塩を、水草が頑張って手伝ってくれるので、水質が安定しやすくなり水換えの頻度も少なくて済むようになります。
酸素の供給
水草も植物なので、光合成を行います。
つまり、二酸化炭素を消費して酸素に変換してくれるのです。
魚の糞などを分解してくれるバクテリアは大量の酸素が必要となるため、水草の光合成によって活発になります。
水中環境を生き物にとって生活しやすいように整える働きがあるので、アクアリウムを楽しむ場合は水草の利用をお勧めします。
成長する
水草はもちろん生きていますので、成長します。
成長してくると、伸びた部分をカットすることによって自分が思った形や見た目にすることができます。
水槽立ち上げ当初から数か月経つと、水槽内の景色も変わっていきますので、人工水草では味わえない楽しみがありますよね。
種類も豊富なので、それぞれ成長速度や育成の方法が違ってきますので、自分に合った水草を探すのも楽しみの1つです。
生き物たちのストレス緩和
水草は、生き物が休む場所にぴったりな木陰を作ってくれます。
サッと逃げたり隠れたりすることができると、魚たちは落ち着いて生活することができ、木陰は家のような存在になります。
水草は人工水草と違って柔らかく、魚たちを包み込むように守ってくれるので、産卵にも適しているのです。
生き物を長生きさせるためには、ストレスを感じさせない環境も大事です。
まとめ
人工水草と自然の水草。
どちらを選定するかは好みがありますが、自分のライフスタイルに合わせて選ぶことが重要です。
レイアウトを楽しみたい・水槽の観賞価値を上げたい・観賞魚を長生きさせたいと思っている人は、人工水草は買わないでください。
なぜなら、自然の水草がもたらす水槽内のメリットが大きいからです。
初心者でも簡単に育成できる水草もありますので、まずはそれから試してみてはいかかですか?
自分に合ったアクアリウムを楽しんでくださいね!
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