皆さんヘビがペットとして流通しているのはご存じですか?
爬虫類や小動物を専門に扱うショップも増えてきており、実は毎年数回は大規模な爬虫類の即売イベントが開催されています。
ヘビはそういったショップやイベントで必ず目にする、爬虫類の中でもメジャーな種類です。
値段も手ごろな種類がいて、比較的飼いやすい反面、注意するべき点もあります。
今回は、ヘビ飼育の基本的なところと注意点についてご紹介します。
ヘビの大まかな種類
ヘビは主に以下の2つ分けることができます。
- ナミヘビ
- ボア・パイソン
ナミヘビ
ナミヘビは柔らかい顔つきで細身のヘビです。日本で見られるアオダイショウやシマヘビがこれに該当します。
代表的なペットスネークはコーンスネークという種類で、たくさんの品種があります。ペットスネークの入門種として知られており、初めて飼う方におすすめです。
ナミヘビはコーンスネークを筆頭に飼いやすい種類が多いです。
ボア・パイソン
ボア・パイソンはいかつい顔つきで大柄なヘビです。いわゆる大蛇と呼ばれるものはこれに該当します。
代表的なペットスネークはボールパイソンです。ボア・パイソンの入門種で、おとなしくて飼いやすい種類です。
しかし、温度が低くなると拒食する(餌を食べなくなる)ので、温度管理には気を付ける必要があります。
ボア・パイソンは飼い方が種類によって異なることが多く、クセのある種類が多い傾向にあります。
ヘビの基本的な飼い方
ヘビの飼育には最低でも以下のものが必要です。
- 飼育ケージ
- 床材
- 保温器具
- 餌
飼育ケージ
飼育ケージは爬虫類用のガラスケージやプラケースがよく使われます。
大きさはヘビがとぐろを巻いた時の3倍の床面積が目安です。
しかし、ギリギリの大きさよりは少し余裕を持たせた大きさの方が、ヘビの運動不足による肥満を防げるのでおすすめです。
床材
床材はペットシーツやキッチンペーパーを使っている人が多いでしょう。
汚れたら交換できるので清潔さを保ちやすく、手軽に手に入るのがメリットです。
他に、ヤシガラやおがくずなども使われています。
保温器具
保温器具は暖突やパネルヒーターがよく使われています。
多くのヘビは30℃手前くらいの温度が適温なので、冬は特に意識して温めてあげる必要があります。
温度が低くなると代謝が悪くなり、体調を崩したり、拒食をおこしたりするので注意しましょう。
餌
餌は冷凍のマウスです。他にヒヨコや雛ウズラもあります。
基本的にはマウスで十分ですが、マウスへの食いつきが悪い場合はヒヨコや雛ウズラをあげると食べてくれる場合があります。
なかなか見た目のインパクトがあるので、難色を示される方も多いです。ここがヘビ飼育の一番のハードルかもしれません。
マウスはさまざまな大きさがあり、ヘビのサイズに合わせて変えていきます。
餌やりの頻度は基本的にベビーであれば週2回、それ以上であれば週1回で大丈夫です。
初心者が飼わない方がいいヘビとは?
さまざまな種類がいるヘビですが、初心者には難易度が高いヘビもいます。
以下の特徴に該当するヘビは初心者には向かないので、確認してから飼うようにしましょう。
気性の荒いヘビ
ヘビの中には攻撃のために嚙んでくるヘビもいます。
そういった種類は日々のお世話がしづらくなるので、初心者には向きません。
例えば、エメラルドツリーボアというヘビは全身鮮やかな緑色でかっこいいヘビですが、牙が大きく噛まれると痛いじゃ済まないレベルです。
どうしても飼いたい場合は、革手袋など噛まれても大丈夫なように保護具を用意しましょう。
神経質なヘビ
気性が荒いヘビと似ている部分もありますが、神経質なヘビも初心者にはおすすめできません。
神経質なヘビは周りの環境に敏感とも言い換えることができます。そのため、飼い主を警戒し、威嚇で噛んでくることもあります。
また、温度や湿度の変化に敏感に反応するので、少しの不具合で体調を崩したり、拒食を起こしたりします。
ヘビは餌切れには強い種ではありますが、長期間続けば痩せていってしまうので注意が必要です。
もし飼う場合は、ショップの人によく話を聞いて、環境づくりを徹底しましょう。
餌が特殊なヘビ
爬虫類業界では「変態ヘビ」と呼ばれる、少し特殊なヘビのことを指します。
ヘビの飼育には基本的にマウスを与えるのですが、変態ヘビの場合はカエルやヤモリなどマウス以外を主食として与えます。
変態ヘビの飼育で難しいところは餌の確保が大変なところです。
カエルやヤモリはまだ流通する方ですが、すべてのショップで扱っているわけではなく、一部の専門店に限られます。
また、基本的に神経質なので、餌をなかなか食べてくないことが多いです。
流通量が少ないので情報も少なく、コーンスネークなどと比べて飼い方が確立されていません。
そのため、不具合があった場合は自分で試行錯誤して環境の改善をしていく必要があります。
並以上の知識・経験・センスが必要なヘビといえるでしょう。
まとめ
今回は基本的なヘビの飼い方や初心者が気軽に飼わない方がいいヘビについて紹介しました。
ヘビは毎日掃除や餌やりをする必要がないので、時間がない人にも飼いやすい生き物です。
しかし、さまざまな種類がある中で扱いづらい種類がいるので飼う際にはよく確認が必要です。
もう一つ意識すべきことは、絶対に噛まないと保証できるヘビはいないということです。
基本的におとなしいコーンスネークやボールパイソンも噛む可能性はゼロではありません。
餌と間違われて噛まれることや、触りすぎて噛まれることもあります。
同じ種類でも個体によっても違うため、おとなしい種類でも噛む個体や、逆に荒い種類なのに噛まない個体もいます。
このあたりも理解したうえで、ショップの人に話を聞きながら飼うといいでしょう。
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