そもそも、市販薬は効くのか?
市販の頭痛薬には、例えば以下の商品などが、ドラッグストアにて販売されています。風邪の場合にも、以下の薬を使う方がいらっしゃると思います。
- イブクイック頭痛薬DX
- イブクイック頭痛薬
- イブA錠EX
- イブA錠
- バファリン
- ナロンエースT
- アダムA錠
これらは、指定第二類医薬品と言われる頭痛薬となります。皆さんも、何度かテレビCMなどで、聞いた事があると思いますが、これらの市販薬は医師が処方する処方薬と比較すると、効能がイマイチでこれら7種類の頭痛薬をただ漠然と患者さんが選んで服用するのは、とても危険な行為だと思いませんか?実際にも、とても危険な行為なのです。
4種類のイブ頭痛薬の言葉の羅列を見ても、どの薬を飲んだら一番良いのか解りにくく、どれを手に取ったらいいのか、患者さんは悩んでしまいます。
市販薬の特徴
鎮痛薬の安全性を重視する為、一つひとつの薬の有効成分の含有量は少なく、複数の成分が含まれていることが多いのが特徴です。
まず効能は、頭痛、生理痛、発熱、歯痛、肩こり痛等に、効果があると記載されています。
鎮痛薬に共通して言えるのですが、飲んではいけない人がいます。それは、出産予定12週以内の妊婦さんです。
催奇形性といい、赤ちゃんに奇形が起きることが希にあるので、該当する方は注意が必要です。
又、以下の市販の鎮痛薬には、それぞれの特徴があります。
- イブクイック頭痛薬DX
イブプロフェンを主成分とし、胃粘膜を保護する酸化マグネシウムも配合されている為、即効性もありつつ、胃にもやさしい薬です。 - イブA錠
イブプロフェンを含む、3種類の有効成分が含まれており、痛みに対して効果的で、眠気を引き起こす成分は含まれてないので、安心です。 - バファリンA
アスピリン(アセチルサリチル酸)を含む解熱鎮痛薬で、胃を守る成分、ダイバッファーHT(合成ヒドロタルサイト)が配合されており、胃にやさしいです - ナロンエース
イブプロフェンと、エテンザミドの組み合わせが、様々な痛みと熱の症状を抑える効果があり、服用しやすい小型の錠剤です。
なぜ市販薬を買わないほうが良いか?
薬で怖いのは、市販の鎮痛薬は用法・用量を守って服用すれば、薬剤の耐性が起きることはありませんが、月に10日以上飲み続けたりすると、逆に薬剤の使用過多による頭痛(薬物乱用性頭痛)を引き起こすリスクが上がってしまうのです。
また、市販の頭痛薬を無計画に長期間服用したりすると、以下のような副作用が出ることもあります。
消化器の副作用として、胃痛が起きることがあります。
また重篤な副作用として、薬のアレルギー反応で、アナフィラキシーショックという怖い副作用が希にですが、起こる危険性もあるのです。
ですから、自己判断で薬を飲むのは、かなり危険なのです。つい仕事が忙しくて、市販薬に頼りがちだと思いますが、これは良くない習慣ですよね。
また、市販薬を頻繁に使用すると、薬が効かなくなる事があるかもしれません。
なので、飲むのであれば、用法・用量を必ず守って服用して欲しいのです。
また、エヌセイド、NSAIDs(非ステロイド性消炎鎮痛薬)と言って、病院で処方されている薬を、スイッチOTCと呼ばれているもので、第一類、第ニ類、第三類医薬品と分かれているのですが、処方箋無しで、薬剤師がいる時間帯に、ドラッグストアにて購入出来るのです。
ですが、医師の処方箋で薬を貰った方が、保険適応にもなりますので、絶対にお薬代が安く浮きますし、医師に処方して貰った方が、診察して貰ってから処方されますから、安全ですよね。
まとめ
ならば、どこの病院で鎮痛薬を処方して貰えばいいのでしょうか?普通の内科でも、診て貰えば処方して貰えますが、内科は、頭痛の専門医ではないのです。
専門の病院ならば、頭痛外来が、最近よく病院のホームページでも見かけられます。診療科目は、脳神経外科か、ペインクリニックなどで診て貰えます。
先ずは、脳に危険な異常がないかどうかを精査します。
脳のMRI検査を受ける為、予約して撮影した後、医師が診断して確認をします。
その結果、脳に異常がないと確認されましたら、今度は頭痛ダイアリーというツールを用いて、毎日、頭痛日記を書き起こして行き、記録していきます。(頭痛ダイアリーは、製薬会社のホームページで、ダウンロード出来ますので、検索してみてください)
それから2週間から4週間、続けて日記を書いていき、
その結果を持って受診するのですが、そこで貴方に本当に適した薬の選択を、医師が決定してくれるのです。
頭痛ダイアリーの付け方ですが、一マスが1日で、午前・午後・夜に分けてあります。 頭痛の起こった時間帯に合わせて、頭痛の程度を3段階(重度 +++・中等度++・軽度+)で記載し,下段に使用した薬剤名と効果(効いたかどうか)を記載してください. 効いた場合は薬剤名の略称を○、やや効いたら△で囲んでください。
頭痛の痛みに応じて、ロキソニンや、バイアスピリン、イブプロフェン、ブルフェン、アスピリンなどの、NSAIDs(非ステロイド性消炎鎮痛薬)と呼ばれるものと、そうでないもの、アセトアミノフェン、カロナールなどで対処していきましょうと、医師から指導されます。
医療用医薬品では、第一類、第二類、第三類と分かれているのですが、それを安全に使い分けて処方されます。
頭痛ダイアリーから、ただの頭痛なのか、それとも片頭痛なのかも判別もされますので、尚更安心です。
片頭痛になると、酷くなると発作を起こす事も場合も少なくありませんので、要注意です。
ペインクリニックでは、片頭痛の発作が起きにくくする為に、首からブロック注射を受けるのですが、正常神経節ブロックという治療を受ける事も出来ます。
そこで初めて、頭痛のタイプが診断され、一番貴方に合った薬が処方され、初めて相性の良い薬が個々でわかるのです。
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