皆さんはシャンプーを購入するときに、何を基準に選びますか?
最近は、無添加という言葉が多くなり、防腐剤無添加シャンプーも販売されています。
『無添加=安心.安全』の目安にされてる方も多いかと思います。
防腐剤無添加シャンプーは、無添加だから安心なのでしょうか??
そんな防腐剤無添加シャンプーについて美容業界歴20年の著者が解説していきます。
最後に、シャンプーの選び方も解説していますのでぜひご覧ください。
シャンプーは腐りやすい。
シャンプーの構成で1番多い成分は、水です。ほとんどのシャンプーは、全成分の50%〜70%が水で構成されいます。シャンプーの成分表示を見ていただくと、表示の最初に水が記載されてると思います。成分表示は、含有量の多い順に記載されています。
シャンプーは、水が多い分、開封後は菌が繁殖し、腐りやすい環境となります。
シャンプーは開封後は、浴室で保管されることも多いため、さらに菌の増殖に気を付ける必要があります。
菌の繁殖を抑えて、シャンプーの状態を維持するために、防腐剤が必要となります。
防腐剤は悪いもの?
防腐剤無添加や防腐剤フリーという言葉を見かける機会が多くなり、防腐剤が入っていると、悪いものや危険であるように感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか?
防腐剤は、使用量を守っていれば、人体に影響がないとされています。
化粧品基準という、厚生労働省で定められた基準の中で、シャンプーに使用する防腐剤の量は決められています。この化粧品基準で定められている使用量は、長年の研究で人体に影響がないと判断されたもののみとなります。
防腐剤として、よく目にするパラベンは80年以上前から化粧品に使われています。パラベンは、もともと天然物中にも存在しています。例えば、ニンジンやトマトにパラベンは存在し、私たちの体内に取り込まれると、代謝物へと変化し、すみやかに体外へ排出されることが知られています。この仕組みを利用して、抗菌作用のあるパラベンを人工的につくり、化粧品等に使われるようになった歴史があります。
品質を維持するために、定められた範囲内の防腐剤を使用しているシャンプーは腐る心配もなく、安心安全の目安になります。 (ちなみに、シャンプーに使われているほとんどの防腐剤がこの化粧品基準の定めた使用量の10分の1ほどです。)
防腐剤無添加シャンプーは何が入ってるの?
では、防腐剤無添加シャンプーは菌の繁殖や商品の腐敗を防ぐために、何をいれているのでしょうか?
防腐剤無添加シャンプーと書いてあるものは、プロパンジオールという抗菌作用のある保湿剤や、ペンチレングリコールという高級アルコールが使われている事が多いです。(防腐剤無添加シャンプーの表示成分を見てみると、これらの成分が使われている事がよくあります。)
プロパンジオールは、植物由来の保湿剤なので安心できる成分ではありますが、防腐剤として使用する場合は、アルコールと合わせて使うことがほとんどです。アルコールが商品中の10%を占める量で使われている事もあります。アルコールが多く使われていると、防腐剤無添加シャンプーでも、お肌に刺激が強いものもあります。
以上の事から、防腐剤無添加シャンプーと書いてあっても、必ずしも安心というわけではなく、ご自分のお肌にあっているか、成分の確認が重要となります。
シャンプーは何を基準に選べばいいの?
世の中にたくさんのシャンプーがあるなかで、何を基準に選べばいいの?と悩む方もいらっしゃるかと思います。
まずは、ご自分のお肌に合う成分を選ぶことが1番重要です。
防腐剤アレルギーや、アルコールアレルギー、または植物成分のアレルギー等が無いか確認した上で、なりたい髪に合わせた効能を選ぶといいと思います。(効能はハリコシタイプや、ふんわりタイプ、サラサラタイプ等)
洗浄剤を重視してます。
美容業界歴20年の著者は、シャンプー選びは洗浄剤を重視しています。
シャンプーの成分で水の次に多く入っているのが、洗浄剤になるからです。
シャンプーの洗浄剤は主に、石油系、高級アルコール系、アミノ酸系、植物系があります。
これらの中で洗浄力が優しい、アミノ酸系と植物系を使っているシャンプーを選んでいます。
石油系、高級アルコール系の洗浄剤は、安価なメリットはあるものの、洗浄力が強すぎるため必要な皮脂までも取り除いてしまうデメリットもあります。
アミノ酸系、植物系の洗浄剤は、肌のバリア機能である必要な皮脂を守りながら、汚れを落とすメリットがあります。デメリットは、石油系、高級アルコール系に比べると高価な洗浄剤である事です。
まとめ
今回は、防腐剤無添加シャンプーについて解説しました。
無添加という言葉だけが、必ずしも安心.安全の目安になるわけではないと考えています。
何よりも、ご自分のお肌に合った成分を選ぶことが重要ではないでしょうか。
この記事が、皆さんのシャンプー選びのご参考になりましたら幸いです。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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