ヤマザキクリームパン、なぜ買ってはいけないの?

あなたはパンが好きですか?

私はとても大好きです。

パンといっても色々ありますが、いつもふと食べたくなるのが、スーパーでよく見かける ”ヤマザキの薄皮クリームパン” 。

ちょうどいいサイズで、クリームたっぷりで美味しいんですよね~。

ですが先日、ネットで「ヤマザキのクリームパンは買ってはいけない」という記事を偶然見つけたんです。

そんな話を知らなかった私は、「何事だ!!?」と焦りました。
こんなデマは、これ以上広めてはいけない・・・。

そんなわけで、ネットに広がる ”ヤマザキクリームパンは買ってはいけない” というデマの実態について、詳しく調査してみました。

これを読めば、またいつものようにヤマザキクリームパンが食べたくなってしまうはず。

ヤマザキクリームパン買ってはいけない問題の発端

そもそもなぜ ”ヤマザキクリームパンが危険” と言われるようになったのでしょうか?

調査したところ、どうやら事の発端は、2018年6月に発売になった「週刊新潮」という雑誌の記事に特集されたことにありました。

その記事は、「食べてはいけない国産食品実名リスト」というタイトル。

体に害を及ぼす可能性があるとされている、食品添加物を多く含んだパン30商品を、独自にランキング化したものだったそうです。

そのリストには、山崎製パンの商品の他にも、有名な製パン会社の商品が多数載っていました。

それは「ヤマザキクリームパン」をはじめとする、大体のスーパーに売っているようなあの有名な袋パンたち。

要は「ヤマザキクリームパン」に限った話ではありませんでしたね。
もうこの時点でこの情報は ”デマ確定” となりました。

とはいえ、私の大好きなヤマザキクリームパンがランキングに入っていたのも事実。(ランキングでは15位でした)

では、市販の袋パンに含まれる危険な添加物とは、一体どのようなものなのでしょうか。

問題の食品添加物とは?

トランス脂肪酸


調べてみると、雑誌のランキングは、パンに含まれる ”トランス脂肪酸” の量で決められていたようです。

トランス脂肪酸とは、植物油脂からできる油(脂肪酸)。
植物油脂とはサラダ油の一種で、一度に大量に生産できる安価な油なんですよね。

そこで、そのサラダ油をつくる工程で出来るのがトランス脂肪酸なのですが、過剰に摂取するとコレステロール値の上昇や、心臓疾患の恐れがあるといわれています。

このトランス脂肪酸は、マーガリンやショートニングなどに多く含まれていて、スナック菓子やケーキ、菓子パン、ファストフードなどに大抵入っています。

トランス脂肪酸を日常的に摂取することは、もちろん控えたほうが良いとは思いますが、これは ”ヤマザキクリームパン” を特定して食べてはいけない、ということには直結しません。

先述の通り、 ”トランス脂肪酸” は世の中のありふれた食品に含まれているのです。

本当にこのトランス脂肪酸を断絶すると言うのなら、まずはその食品たち全てを断つ必要があるといえます。

山崎製パンが使用する ”臭素酸カリウム”

この ”臭素酸カリウム” という言葉もなかなか聞き慣れないかと思います。

これはパンの生地をフワフワにするために使われる、小麦粉処理剤と呼ばれる添加物なんだそうです。
十分に発酵をさせるために使われるものですね。

ヤマザキクリームパンの問題の中でこの ”臭素酸カリウム” の話題も複数件挙がっていたのですが、調べていくと、ヤマザキの角型食パンのみに使われる成分ということでした。

というわけで、この件に関しても、やはり ”ヤマザキクリームパン” とは直接関係のない話でしたね。

余談ですがこの ”臭素酸カリウム” については、約40年前頃から発がん性について指摘を受けているものなのですが、生産過程で最終的に食品に成分が残る可能性があるとして、添加物への使用を控える製造会社が増えていったそうです。

しかし臭素酸カリウムの使用を公表している山崎製パンは、公式HPでこのように説明しています。

当社では、永年に亘る国内外の研究機関との共同研究により、臭素酸カリウムを溶液化して使用する新技術を開発するとともに高精度の残存分析方法を確立し、臭素酸カリウムによりグルテンの伸展性が促進され食パンの品質が大きく改善されること、また、角型食パンでは臭素酸カリウムが分解され0.5ppbの検出限界で一切残存しないことを、科学的根拠をもって確認いたしました。
(引用:山崎製パンHP

ヤマザキクリームパンは安全なの?

ネットで話題になっていた件を調べた結果、どちらも直接関連性があるというものではなく、”ヤマザキクリームパンを食べてはいけない” という情報としては不十分であることがはっきりしました。

しかし、ヤマザキクリームパンにトランス脂肪酸をはじめとする食品添加物が含まれていることは事実です。

ヤマザキクリームパンは安全。ただし食品添加物を理解して


食品添加物は、ひと括りに危険と言ってしまうのは大きな誤解です。

食品添加物が食品に含まれる主な目的は、美味しさを感じるためだけでなく、栄養価を高めたり、食中毒など防ぐためにも用いられています。

食品添加物のないはるか昔は、食中毒で多くの命が失われていたことを考えると、食品添加物のおかげで、私たちの時代の食の安全性はかなり向上したと言えますね。

そして食品添加物は、その食品を摂取しても体への害が出ないよう、食品衛生法に基づいた成分規格・使用基準が決められています。

ですので、ヤマザキクリームパンをたまに食べたくらいでは、人体にすぐに影響が及ぶことは全くないと言ってもいいでしょう。

そもそも、普段の生活で食品添加物を全く食べないことのほうが難しい世の中です。
なぜなら、ベーコンなどの加工肉やコンビニのサラダ、さらに豆腐にまで含まれているんですから。

これを機に食品添加物をきちんと理解して、むやみに怖がらずに楽しく食生活を送りたいものですね。

まとめ

ヤマザキクリームパンを買ってはいけない” という噂を調査したところ、どの情報も直接的な因果関係は全くなく、心配する必要がないことが分かりました。

何の食品を食べるにも、過剰摂取は禁物。

ということで、これからも食べすぎには注意しつつ、大好きな「ヤマザキの薄皮クリームパン」を、適度に美味しく頂きたいですね。

 

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