ペットとしてとても人気のあるハムスター。
手のひらに乗るサイズ感や、両手でエサを持ってかじる可愛らしい様子、つぶらな瞳。
そして犬や猫を飼えないマンションや賃貸住宅でも飼える場合が多いことなど、魅力がいっぱいです。
そんなハムスターですが、これから飼い始めようと思った時、何を用意したら良いのでしょう?
この記事では特に、ハムスターを飼う上での必需品、ケージについてお伝えしようと思います。
実は、ハムスターのためには買うべきではないケージもあるんです。
それは、
側面と上部が金網のケージ
余計な装飾のついているケージ
複雑な構造のケージ
落下の危険性のあるケージ
です。
具体的にはどのようなものなのでしょう?
ハムスターとは?
ハムスターはキヌゲネズミ亜科に属するげっ歯類の動物です。
元々はヨーロッパからアジアの乾燥地帯に住んでいて、地面に巣穴を掘り、1日のほとんどをその中で過ごします。
ハムスターは穴掘り名人で、巣穴には複数の入り口、寝床、食べ物の貯蔵庫など、トンネルで繋がった沢山の部屋があるそうです。
夜行性で、夕方から朝方にかけてエサを探して歩き回ります。
ヒマワリの種をかじっているイメージですが、植物の葉っぱや種、小さな昆虫も食べてしまいます!
目はあまり良くなく、その代わりに臭覚や聴覚が優れています。
穴の中で過ごしていると聞くと、それも納得ですね。
また、ほほ袋があるのが有名です。
ほほの袋にエサを詰め込む習性があり、ほほが膨らんだ姿はとても可愛らしいです。
性格は怖がりで警戒心が強く、縄張り意識も強いです。
激しい喧嘩をすることもあるので、複数飼うときは1匹につき1つのケージを用意しましょう。
人気のハムスターの種類
24種類いるハムスターですが、その中でもよく飼われているのは以下の4種類です。
ゴールデンハムスター
最もポピュラーなのがこのゴールデンハムスター。
体長:15cm
体重:130g
おっとりとした性格で、なつきやすく、初心者にも飼いやすい種類です。
白と茶色の模様の個体が多いですが、他にアプリコット、トリコロール、バイオレット、ホワイトなどの色の種類があります。
ジャンガリアンハムスター
体長:9cm
体重:30g
次にメジャーなのがジャンガリアンハムスター。
ゴールデンハムスターよりも小さく、グレーの毛色が一般的です。
基本的にはおとなしい性格ですが、臆病なのでびっくりさせないよう注意しましょう。
キンクマハムスター
体長:15cm
体重:130g
こちらはゴールデンハムスターの人工改良種。
アプリコットの毛色で、性格はゴールデンハムスター同様おとなしく人懐っこい個体が多く、初心者にも飼いやすい種類です。
ロボロフスキーハムスター
体長:6cm
体重:25g
ジャンガリアンハムスターよりもさらに小さく、動きが素早いです。
背中は薄茶色の毛色で、お腹は白、目の上に眉のように白い模様があります。
ロボロフスキーハムスターはとても臆病で動きも素早いので、手に乗せて触れ合うというより、可愛いしぐさを眺めて楽しむタイプになります。
ハムスターの飼育に必要なものは?
ハムスターのを飼うために必要なものは以下になります。
・ケージ
ゴールデンハムスターなら45×60cm高さ30cm以上
ジャンガリアンハムスターなど小型のものは30×45cm高さ25cm以上
のものが必要です。
・床材
干草、ワラ、新聞紙など
わたは繊維が足に巻き付いて血行障害を起こすこともあるので避けましょう。
・給水器
お皿タイプはNG。吸い口式の給水びんを用意しましょう。
・回し車
野生ではハムスターはエサを求めて1日に10~20kmも移動します。
運動不足とストレス解消のために設置しましょう。
・巣箱
もともと地中の巣穴で暮らしているため、巣箱があると安心して休むことができます。
・食器
・かじり木
ハムスターの歯は一生伸び続けるため、絶えず何かをかじる習性があります。
かじっても安全な木製のかじり木を用意してあげましょう。
・トイレ
おしっこは決まった場所でする習性があります。
ハムスターがうまくトイレを使ってくれたらとても便利です。
・砂浴び用の容器と砂
ハムスターは砂に体をこすりつけて、体についた汚れやにおい、寄生虫などを落とします。
買ってはいけないケージとは?
ハムスターのお家となるケージですが、ハムスターの安全のため、以下のようなケージは買わないでください!
●側面と上部が金網のケージ
ひと昔前のハムスターのケージといえばこれだった気がします。
下がプラスチックのトレーで、側面と上部が金網でできている物。
でも、ハムスターの安全のためには避けてください!
理由は主に2つあります。
ひとつ目は、不正咬合の原因となるため。
固いワイヤーや金網をかじることで不正咬合の原因となります。
不正咬合になると固いものが噛めなくなり、食事量が落ち、衰弱してしまうこともあります。
ふたつ目は、よじ登ってケガをする危険性があるため。
ケージの側面が金網だと、ハムスターがよじ登り、高いところから落下することがあります。
ハムスターはもともと地面や地下で生活をしています。
また、視力が弱く、体形も手足が短くずんぐりとしているため高いところには向いていません。
落下により骨折や捻挫、死の危険性もあります。
ハムスターが届く範囲に金網があるケージは絶対やめましょう。
●余計な装飾があるケージ
数あるケージの中には、人形のお家のような可愛らしいケージも売られています。
はしごにブランコ、素敵なテラスがついていたり…。
とても可愛いのですが、不要な装飾が多ければその分ハムスターがけがをする危険性が高くなります。
安全のために、なるべくシンプルなものを選びましょう。
●複雑な構造のケージ
プラスチック製のケージで、何個かの部屋をトンネルで連結できるタイプもあります。
問題点は主に2つあり、ひとつ目は、通気性が悪く湿気がこもりやすいこと。
また、掃除もしにくく、どうしても不衛生になりやすくなります。
ふたつ目は落下の可能性です。
横方向につながっている分には良いのですが、縦方向にトンネルが伸びている場合、落下の危険性があり危険です。
●落下の危険性のあるケージ
ハムスターのケージには、2階や3階のあるケージもあります。
これは、構造によっては落下の危険があります。
特にロフトがはしごで繫がっているようなものは避けてください。
おすすめのケージは?
では、どんなケージが良いのでしょう?
それは、シンプルな水槽型のケージです。
水槽タイプは安全で、中の様子も見やすいのが良い点です。
金網タイプに比べると通気性が悪く湿気がこもりやすいのが欠点ですが、エサや水の管理をきちんとし、掃除をこまめにすることでカバーしましょう。
その他のポイントは、
・噛むパーツが少ないもの
不正咬合を防ぐため、金網、ワイヤー、はしごなどハムスターが噛みやすいパーツの少ないものにしましょう。
・掃除がしやすいもの
ケージはこまめな掃除が必要です。
シンプルで掃除がしやすいものを選び、清潔を保ちましょう。
・回し車は足が入る隙間のないものを
よくケージに付属でついている回し車は、走る部分がはしご状になっています。
しかし、このタイプは隙間に足が入って引っかかったりと、危険です。
プラスチック製で隙間のないものや、球状のものがあります。
そちらを検討しましょう。
まとめ
お値段的にもスペース的にも割と気軽に飼い始めることのできるハムスターですが、家族に迎えるからにはしっかりと準備をし、ハムスターも快適に過ごせるようにしてあげたいですよね。
ハムスターが一生を過ごすお家、見た目も大切ですが、ぜひ安全で清潔なものを用意してあげてください。
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