いつもスーパーで買っているそのひき肉、実はとっても危険な食材かもしれないことを知っていますか?
使い勝手もよく安価なひき肉は、毎日の献立に頭を悩ませている主婦の強い味方ですよね。
ほかの食材とも相性がよく、ひき肉を使ったレシピもたくさんあります。
どの家庭の冷蔵庫や冷凍庫には必ず入っている食材ではないでしょうか。
でも、ひき肉の見分け方と保存方法を間違ってしまうととても危険です。
ここでは美味しいひき肉の選び方と正しい保存方法を紹介します。
ひき肉の賞味期限はなぜ短い?
ひき肉はほかのお肉と比べると賞味期限(消費期限)が短いです。
ひき肉が傷みやすい理由として、ひき肉が作られる工程があります。
ひき肉はどうやって作られている?
ひき肉はさまざまな部位が混じって作られていることが多いです。
販売するときにカットした肉の切れ端や、部位単体では硬いなど商品価値がない肉をひき肉に回して無駄のないようにしているからです。
脂肪分も多く含まれていることが多く、油分が多いと劣化も早いです。
また、ひき肉に加工するときにほかの肉よりも空気に触れる機会が多く、空気に触れた肉は酸化が進んで痛みも早くなるのです。
空気に触れると空気中の雑菌も混入しやすくなり、生肉に雑菌が付着すると増殖しやすく劣化もどんどんすすみます。
賞味期限と消費期限の違い
お店では販売されている食品には賞味期限または消費期限を記載することが義務付けられています。
賞味期限
お菓子やカップ麺、缶詰・ペットボトル飲料など開封前の商品の品質が変化せず美味しく食べられる期間のことです。
未開封であればこの期間が過ぎても色や匂い味などに異常がなければまだ食べることができます。
消費期限
お弁当やケーキ、生肉など傷みやすい食品に表示されています。
未開封のまま書かれた保存法を守った状態であれば記載されている日付まで安全に食べられます。
日付を過ぎてしまったら開封前でも食べることは危険です。
傷んだひき肉の見分け方
消費期限内に食べきれれば問題ないと思われるひき肉ですが、保存状態によっては鮮度が落ちるスピードが速まる場合があります。
危険なひき肉の状態
- 刺激臭がする
- 茶色く変色している
- 脂身が黄色く変色している
- 赤黒い肉汁が出ている
- 触るとヌルヌルしている
- 糸を引く状態になっている
特に鶏のひき肉は水分が多いため豚や牛のひき肉よりも消費期限が短いです。
消費期限を過ぎたひき肉を食べたらどうなる?
消費期限が切れて傷んだひき肉を食べた場合、食中毒を引き起こす可能性があります。
代表的な食中毒原因として病原性大腸菌があります。いわゆる「O157」です。
通常75度以上1分間の加熱で菌はほとんど死滅しますが、腐った肉の場合は完全に菌を死滅させるのは難しいです。
菌が残っている限り感染へのリスクが高くなります。
食中毒の症状としては、腹痛・下痢・嘔吐・発熱が代表的で症状の激しさや潜伏時間は原因物質によって異なります。
子供や高齢者・妊婦などの抵抗力の弱い人が感染すると重症化のリスクもあるので症状が現れたら速やかに医療機関を受診してください。
傷んだ肉に限らず、肉を調理したまな板・包丁などの調理器具、肉に触れた手指の殺菌消毒もきちんと行いましょう。
ひき肉の正しい見分け方と保存方法
鮮度のよいひき肉を見分けるポイントは肉の色と肉汁です。
赤黒く変色していたり肉汁が溶け出しているようなひき肉は避けましょう。
鮮度のよいひき肉を購入したらすぐに冷蔵庫に入れてその日のうちに消費するのが理想ですが、使いきれない場合は小分けにして冷凍保存することをおすすめします。
空気に触れないようにぴっちりとラップに包んでジッパー付きの冷凍用保存袋に入れましょう。
ラップに包むときは平らにすると解凍しやすく冷凍庫の中でもかさばりません。
生肉のまま冷凍した場合の保存期間は2週間程度です。
加熱してから冷凍すれば3~4週間保存可能です。
しっかり味付けしてそぼろ状で冷凍しておけばお弁当やトッピングに使えます。
より安全性を求めるなら自家製ひき肉を
使われている肉の部位や作る工程に不安があるのなら自分でひき肉を作ってみましょう。
作り方は簡単です。包丁でひたすら叩くだけです。
まず肉を細切りにしてから叩くのがポイントです。
フードプロセッサーで作る場合も肉を細切にしてから入れましょう。
生肉は回転軸や刃に絡まりやすいので少しずつ肉を投入して様子を見ながら回してください。
自家製ひき肉は手間はかかりますが、好きな部位の肉で作れて合いびき肉にするのなら自分好みに割合を調整できます。
そして何より安全で美味しいです。
きちんと見分けて正しく保存しましょう
様々な料理に使えて日々の食卓に欠かせないひき肉。
お肉の中でも傷みやすいということを考えて、鮮度のよいものを選んで購入しましょう。
購入したらすぐに冷蔵庫に入れるか調理してその日のうちに使い切るのをおすすめします。
保存する場合は小分けにして冷凍保存にするとよいです。
また、消費期限が切れていなくても肉の色が変色していたり異臭を発してるときは使用するのはやめましょう。
スーパーでひき肉を購入することにためらわれるときは、自家製ひき肉に挑戦してみてはいかがでしょうか。
お店で購入するよりも実は安上がりで、しかも安心安全で美味しいひき肉に出来上がります。
ぜひ、毎日の食事作りの参考にしてみてください。
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