ガーデニングは地植えでも鉢植えでも、それぞれの楽しさがあります。
地植えや鉢植え、どちらにするか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか？
住んでいる建物の環境や、住んでいる場所の気候によって、同じ植物でも育て方が異なるので余計に迷ってしまいますよね。
比較的丈夫だと言われるハーブ類でも、地植えにするのか鉢植えにするのかで大きく変わってきます。
今回は地植えのハーブについてのお話です。
地植えと鉢植えのそれぞれのメリット
地植えと鉢植えのそれぞれの代表的なメリットをあげると…
地植えのメリット
- 根が広がりやすく植物が大きく成長する
- 土壌中の栄養バランスが安定している
- 水やりが少なくても自然の降雨で比較的上部に育つ
鉢植えのメリット
- ベランダや室内など小スペースで育てられる
- 季節や環境に合わせて移動ができる
- 植物の種類に合わせて土や肥料、水やりの回数などが対応できる
やはり、それぞれ違ったメリットが見えてきますよね。
地植えの良いところは、あまり手間をかけずに大きく育てる事ができる。
鉢植えの良いところは、植物ごとに異なったお世話ができる。
この２つをなんとなく踏まえておくと、植物を地植えにするか鉢植えにするかが決めやすくなります。
植物によっては地植えのメリットがデメリットになる事も
さて、それぞれメリットがあることは確認できましたが、そのメリットは行き過ぎると逆にデメリットになる事もあります。
当たり前のことですが、地植えするということはその周りにも色々な植物が植えられている事がほとんどです。
根が広がりやすい植物は、どんどん広がっていき、他の植物の成長にまで影響を与えてしまいます。
結果的に強い植物ばかりが増えてしまい、弱い植物はだんだんと生息できなくなってしまう事も。
ご存知の方も多いと思いますが、生命力の強いミント類には注意が必要です。
ミント類は地下茎を横に横にと伸ばして増えていきます。
茎や根をカットしても、再生力も強いので、すぐにもとどおりになってしまいます。
もちろん種からも増えていきますので、その生命力はどうしても他の植物を圧倒してしまうんですね。
イメージとしてはドクダミに近い感覚です。
ドクダミも繁殖力が強く、すべて除草したつもりでもすぐにまた生えてきてしまいますよね。
ミントも同じような生命力だと思ってください。
そしてミントにはたくさんの種類がありますが、ほとんどのものが生命力や再生力が強いため地植えには不向きです。
そして交雑も起きやすいのがミントの特徴。
違う種類のミント同士を近くに植えていると、あっという間に交雑種になってしまいます。（交雑しやすいからこそ種類が豊富という意味でもあります）
※シソ科は繁殖力が強いものが多いと覚えておくと便利です。
（例ミント、大葉、バジル等）
屋外で冬が越せない大人気のあのハーブ
さて、ハーブの代表格のミントが地植えに向かない事も確認できました。
私も何百種類ものハーブを育てているハーブ大好き人間ですが、ここ数年で大人気になったハーブについても触れておきますね。
アロマティカス（キューバンオレガノ）です。
見た目も大変可愛らしく、香りも最高のハーブ。
ドリンクに入れたり、お部屋に飾れば芳香も楽しむ事ができます。
さらにこの葉っぱの触り心地には本当になんとも言えない気持ち良さがあります。
表面がまるでビロードのような肌触りなんです！
見た目、香り、肌触り、色々な面でとても素敵な植物なので、大好きな方も多いのではないでしょうか？
実際、年々アロマティカスを販売するお店が増えてきているので、とても人気が高いという事なんでしょうね。
アロマティカスが大好きな筆者も、この人気の上がり方をとても嬉しく思っています。
また多肉植物でもあるのがこのアロマティカスの特徴。
園芸店でもハーブのコーナーにおかれている事もあれば、多肉植物の所におかれている事もありますよ！
虫がつく事もなく、お世話もお手入れも簡単。
さらに多肉植物ならではの挿し芽（挿し木）の成功率が非常に高いです。
アロマティカスは少し力が加わると、茎がポキっと折れてしまう事がよくあるのですが、その折れた茎を土に挿しておけば、ほぼ確実に根をはって元気に育ってくれます。
色々な意味で、アロマティカスはハーブを育ててみたい方にイチオシの種類です。
ただ、一つだけ気をつけなければいけない事が、「地植え」です。
アロマティカスは寒さに弱いため、冬の間は屋外だと元気がなくなります。
元気がなくなるだけなら良いのですが、氷点下になると一夜にして全滅してしまう事も。
アロマティカス自体に水分が豊富に含まれているので、その水分が凍ってしまうと細胞も破壊されてしまって、耐える事ができません。
そのため、冬に氷点下になる地域でアロマティカスを地植えにするのは絶対に避けたほうが良い植物です。
鉢植えにして、暖かい日が当たる場所や、屋内の窓際など、季節によって場所が変えられるようにしておくと良いですよ！
地植えするなら買ってはいけないハーブまとめ
今回は地植えに向かないハーブのお話でしたがいかがだったでしょうか。
ミントもアロマティカスも、素晴らしいハーブ達の一種です。
どちらも地植えには向かないかもしれませんが、ぜひ育ててみて欲しい植物達。
それぞれの植物の特性を知って、ハーブとの生活を楽しんでいただけたら嬉しく思います！
