通勤途中で急にお腹の具合が悪くなることありますよね。
職場のストレス、苦手なクライアントの対応など精神的なことが原因だったり、前日の食事で食べたものが原因だったり。
とにかく急な腹痛を今すぐに止めたい！
そんな状況の時のために下痢止めをカバンに用意している方も多いのでは？
すぐに効く下痢止めだからと安易に服用しているあの有名な薬、、、、
その内容を調べると効能が強力な理由に驚きます。
正露丸は殺菌剤？
実は、正露丸は極めて古い薬で、結構強力な殺菌剤。
もともと食品が衛生的でなかった時代に食べ物を消毒しながら食べるといったような
ニュアンスで使われていた薬なのです。
下痢の原因
下痢は、大腸の中に大量の水や油がたまって、吸収されないことでおこります。
大腸の中に大量の液がたまる理由は、主に3つあります。
1.腸の中に侵入した異物や細菌、ウイルスを排除するために腸に炎症が生じる場合。
2.大量の水や油が一度に大腸内に入る場合。
3.ホルモンや薬剤、ストレスなどで腸の中に水分が分泌されたり腸の運動が高まる場合。
多くの下痢は、異物を排除するための防御反応ですから、薬で下痢を止めると治りが遅くなります。
無駄に薬を使わないために下痢の種類を知る必要があります。
下痢の種類
下痢の種類には以下のようなものがあります。
1.ノロウイルスなどウイルス性の下痢
2.サルモネラやO-157のような細菌による下痢
3.潰瘍性大腸炎や膵炎といった病気による下痢
4.食物アレルギーや薬剤アレルギーによる下痢
下痢で医者にかかると、よく抗生物質や水分吸着剤、腸の動きを止める薬剤などが処方されます。
しかし腸内にはもともと沢山の細菌がバランスを保って棲んでいます。
抗生物質を使うと、そのバランスを大きく崩し下痢がかえって治りにくくなります。
上記1.2の下痢に抗生物質は必要ありません。ほとんど自然に治っていきます。
下痢薬の種類
さて下痢薬の種類にはどのようなものがあるのでしょうか。
下痢薬には次のような薬があげられます。
1.下痢を止めるために水分を吸収する薬（ケイ酸アルミニウム）
2.動きすぎる腸の動きを止める薬（ロートエキス）
3.副交感神経を抑える薬剤（ブスコパン、ロペミン）
しかし、下痢薬は、使用すると原因物質の排除が遅れます。
細菌性やウイルス性の下痢、特に熱のある下痢に用いると治りが遅くなります。
危ない正露丸
そして、即効性のある正露丸。私も飲んだことがありますが、、、
正露丸の主成分クレオソートは、フェノール（14.5％）、クレゾール（16.8％）などの消毒剤を含むフェノール系の化学物質の混合物です。
フェノール系の化学物質のクレオソートは、細胞毒です。
国際がん研究機関（IARC)の分類で、ヒトに対する発がんの証拠は限られているが動物に対する発がんの根拠は十分で、全体として「たぶん発がん物質」に分類されています。
神経や血液、腎臓をも傷害します。
ある60歳の男性は、7日間に常用量の約4倍の正露丸を飲んで腸が麻痺して腸閉塞になり、小腸壊死のため80センチも小腸を切除し、尿毒症になりましたが、透析で一命をとりとめました。
つまりヒトでも、たかだか四倍の量を服用すると1週間で死亡しかねないのです。
まとめ
下痢の原因が明らかであれば、脱水にならないように温かい水分をとり、温かいものを食べて安静にしていればウイルスなどによる下痢は2～3日で自然に治ります。
ストレスなどの過敏性腸症候群などの慢性下痢には、腸の働きを和らげる薬（抗コリン薬＝副交感神経の活動が活発になる働きを抑える作用）を必要に応じて摂取するのがよいでしょう。
また乳酸菌製剤(ビオフェルミンやミヤリサン)は腸の働きを整えますので、適宜使っていくのがおすすめです。
くれぐれも安易に正露丸を摂取するのはやめましょう。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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