日本国内で年間1,500万トンも消費される人気のトウモロコシ。
甘みもあり、おいしいですよね。
世界では主食として食べられることが多いです。
お子さんからご年配の方まで幅広い年齢層に親しまれているのではないでしょうか？
そんな幅広い年齢層から好まれるトウモロコシですが、そこには問題がいくつか存在するのも事実です。
どのような問題があるのかご紹介していこうと思います。
トウモロコシの多くが輸入である
世界のトウモロコシの生産量は年間約11億トンです。
そのうちの約3分の1の3億5千万トンがアメリカで生産されています。
日本国内の消費量は年間1,500万トン、そのうちの1千万トンがアメリカからの輸入です。
日本では牛の飼料としてトウモロコシの実、茎、葉などの植物体全体を使うために主に北海道で広く栽培されています。
ですがその実を飼料や食品の原料として使うために収穫することはごく一部で行われているにすぎません。
見てわかるように、輸入に頼っているというのが現状です。
大半が遺伝子組み換え
ここで挙げられるのが、遺伝子組み換えです。
遺伝子組み換えとは、生物の細胞から有用な性質を持つ遺伝子を取り出し、植物などの細胞の遺伝 子に組み込み、新しい性質をもたせることです。
従来の品種改良との違い
遺伝子組換えの技術は、生産者や消費者の求める性質を効率よくもたせることができます。
また組み込む有用な遺伝子が種を超えていろいろな生物から得られることが違います。
遺伝子組換えの技術が取り入れられる前から、「掛け合わせ」の手法によって品種改良が行われてきました。
要するに全部を組み換えているのではなく、必要な遺伝子だけを組み換えるということです。
トウモロコシは輸入が大半であり、アメリカでは約9割のトウモロコシが遺伝子組み換えという事実があります。
日本に輸入されている飼料用あるいは食品加工用のトウモロコシのほとんどが遺伝子組み換えということです。
日本では遺伝子組み換えで育てられたトウモロコシなどの農作物を肥料として与えられた家畜の肉は、遺伝子組み換えの表示義務は残念ながらありません。
そのため、「パッケージを見て大丈夫だ」と安心していても、知らないうちに摂取している可能性があるということです。
遺伝子組み換えの背景
生産の面では、「農作物に遺伝子組み換え技術が使われることにより、病気や害虫、除草剤に強い作物や、栄養価を高めた作物などを作るのに役立つ」などといったメリットがあります。
また、遺伝子組み換えを扱う企業は「遺伝子組み換え作物と通常の作物は実質的に同じものであり、危険はない」と主張してきました。
ですが、一方で世界中では遺伝子組み換え作物は、さまざまな被害が出るという調査結果が報告されています。
健康へのリスク
実際に昨年カナダで行われた調査では、93％の妊婦、80％の胎児の血液から遺伝子組み換えのトウモロコシに含まれるBt毒素（害虫を殺す成分）が検出されました。
生産国１位のアメリカでは、遺伝子組み換え作物の生産が始まってからアレルギーの患者が急増したという見方もあります。
さらに長期間食べ続けると子や孫の代まで影響する可能性が懸念されています。
ロシアのイリーナ・エルマコヴァ博士が行った実験（※１）では、遺伝子組み換え大豆を食べさせ続けたラットは、非遺伝子組み換え大豆を食べさせ続けたラットに比べて、新生児の発育が悪く、死亡率が大幅に高まると発表しています。
このようなアレルギー疾患増大の可能性やダイズ中のホルモン撹乱作用、免疫力低下などを示唆する報告があるのも事実です。
自然へのリスク
除草剤に耐性をもった遺伝子組み換え作物と、周辺の雑草が交配することによって、除草剤に強い雑草ができてしまいます。
実際にアメリカでは、遺伝子組換えダイズの交配による汚染が問題視されています。
日本でも、輸入港付近で遺伝子組換え作物の自生が報告されています。
既存していた作物と遺伝子組み換え作物が交配してしまうと、遺伝子が組み換えられ、もともと既存していた作物がなくなる危険があります。
遺伝子組み換えは不明確が多い
ここまで遺伝子組み換えのリスクについてご紹介してきました。
世界では、食糧難の対策として、遺伝子組み換えの作物によって食糧の供給量を安定化させたいという背景があります。
ですが安全性に関してさまざまな意見が飛び交っており、遺伝子組み換えについて賛否両論あります。
トウモロコシを健康においしく食べるための解決策とは？
地元の農家さんがこだわって育てているものや、直売所で販売されているものを選ぶようにしましょう。
また有機栽培されているトウモロコシを選ぶことをおすすめします。
有機栽培では、一般で使用されているような農薬は使えません。そのため、７本に１本しか収穫できないのです。
まとめ
トウモロコシについての問題をいくつかお伝えしました。
わたしたちにできることは、遺伝子組み換えについて知ることや勉強することだと思います。
問題に向き合って、ぜひ参考にしてみてくださいね。
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