「タワーマンション」という言葉を聞いて、一度は住んでみたいと思ったことのある方も多いのではないでしょうか。
筆者にもタワーマンションに住んでいる友人がいますが、うらやましいと思うこともあります。
でも、ちょっと待ってください。
そのタワーマンション、本当に買いなのでしょうか?
タワーマンションのメリット
タワーマンションは、普通のマンションと比べてどのようなメリットがあるのでしょうか。
タワーマンションに住むメリットをいくつかまとめてみました。
1.眺望がよい
上層階に行けば行くほど、素晴らしい眺望を手にすることができます。
はるか遠くまで望むことのできる居室は、飽きることのない満足感を得られることでしょう。
2.高いステータス
タワーマンションは、社会的に高い地位にある象徴です。
高いステータス感に満足する人も多いでしょう。
3.耐震性
超高層マンションなので、当然耐震性もしっかりしているはず。安心して居住できます。
4.建物内に便利な施設がある
建物内に様々な施設があります。例えばジムが併設しているタワーマンションであれば、エクササイズにわざわざ出かける必要もありません。
5.コンシェルジュ
困ったことがあれば、コンシェルジュに申し付ければ解決します。また、警備員が24時間いるので、セキュリティーの面も安心です。
そもそも、コンシェルジュ本来の意味は、「集合マンションの管理人」という意味です。
タワーマンションのデメリット
ここからは、タワーマンションのデメリットを見ていきます。
1.大規模修繕が不安~修繕積立金
マンションを購入すると、月々の住宅ローンの支払いだけでなく、毎月修繕積立金と管理費を払う必要があります。これは、マンションを一括で支払った場合も同じです。
この2つは、たいていどこのマンションにも必要なものですが、どう違うのでしょうか。
・管理費
管理費というのは、共用スペースの日常のメンテナンスなどで必要なお金です。清掃業者を雇う費用、電球が切れたときに取り換える費用、エレベーターのメンテナンスに支払う費用、防犯カメラのリース代など多岐にわたります。
また、タワーマンションで様々な設備がある場合、その維持・管理に必要なお金もここから出ていきます。
・修繕積立金
マンションは、一度建てたら終わりではなく、ある程度の期間ごとに大規模修繕が必要になります。大規模修繕のために貯めておくのが修繕積立金です。そのため、管理費と修繕積立金は別会計にしておく必要があります。
修繕積立金は、新築物件であれば大規模修繕は10年以上も先の話なので、ピンと来ないかもしれません。しかし、いざ大規模修繕をしようとした時にお金が足りなければ問題です。お金が足りなければ、追加徴収が必要になったり、必要な修繕ができなかったりすることもあります。
また、タワーマンションは大規模修繕をしようとしても、普通のマンションのように足場を組んでというわけにはいきません。工期も長くなり、それにかかる費用も相応にかかってきます。
したがってタワーマンションは普通のマンションより費用がかかるのですが、新築当初は普通のマンションとあまり変わらない金額に設定されていることが多いです。それは、購入費用を安く見せたい販売会社の意向があるとされています。
ただ、いつまでもこの金額だと必要な額が集まらないため、ある程度年月が経つと修繕積立金の徴収額はかなり上がる可能性があることは念頭に置いておく必要があります。当初は、15,000円ぐらいだった修繕積立金が、45,000円ぐらいになったということもよく聞く話です。
なお、管理費や積立修繕金の徴収額は、管理会社ではなくマンションを所有する住民で構成される管理組合が決めます。
2.エレベーター問題
上層階になればなるほど、エレベーターに頼らざるを得なくなりますが、昇るのにも、降りるのにも時間がかかります。そもそも、エレベーターが来るまで待たなければなりませんし、朝の通勤・通学時間帯では、途中階ではなかなか乗れないこともあります。
3.階層で格差を感じる
住んでいる階層によって、カースト制のようなものを感じるというのもよく聞かれます。
例えば、「○○階の△△さん」という言われ方をするということもありますし、子供の間でも親をまねてその意識が浸透してしまうといったこともあるようです。
4.宅配の受け取りが面倒
宅配業者さんが配達に来た場合、建物に入る時や、エレベータールーム、居室の前と何度もインターホンでやり取りをしないといけないとか、宅配ボックスまで往復するまでも時間がかかり面倒という声もよく聞かれます。
5.共用施設の予約が取れない、設備をあまり使わない
せっかくの共用スペースも、土日は抽選となり、なかなか予約が取れないということもよく聞かれます。
また、ジムなど設備があってもあまり使わないということもあります。
これのどこが問題かというと、共有部分なので維持・管理費用は管理費に含まれているということです。つまり、利用していなくてもお金を払わなければなりません。
6.強風・日差し
上階になれば眺望は素晴らしいですが、風が強くてベランダに洗濯物を干せません。したがって部屋干しになります。
また、日差しもきついという声もよく聞かれます。
7.騒音
騒音と言っても、別に地上の物音がうるさいということではありません。
タワーマンションは、細長い建物のため、軽量化が要求されます。そのため、壁の薄いマンションもあります。ひどい場合は、まるで安アパートのように隣の音が筒抜けということもあるとか。高いステータス性を期待して購入したのに、がっかりという人もいるようです。
タワーマンションは買ってはいけない
どうでしょうか。
これでも、タワーマンションを購入するでしょうか。
もし、少しでも懸念があるようでしたら、タワーマンションは買ってはいけません。
しかし、一度はタワーマンションには住んでみたい。
そういう時は、賃貸で住んでみることをお勧めします。
長い人生の一時、タワーマンションに住んでみるのは悪い考えではありません。
まとめ
今回は、タワーマンションを購入すべきかどうかについて、メリット・デメリットを見てきました。
タワマン暮らしを満足しているのであれば、タワーマンションは全く問題ありません。
しかし、高い買い物です。いくつかの点で不安があるのならば、止めた方がよいです。
それでも住んでみたいという場合は、借りて住んでみるというのをお勧めします!
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