買ってはいけないデジタル一眼レフカメラ　その理由とは？

最近は、スマートフォンのカメラも性能がよくなり、ちょっとしたお出かけ程度だったら、カメラを持って出ることも少なくなりました。

そのため、一時はかなりの売り上げがあったデジタルカメラ市場も、急速に縮小し、今や、家電量販店へ行っても、お店の隅に追いやられている始末です。

そんな中でも、レンズや画像素子の小さなスマホカメラではまねのできない、レンズ交換式カメラやvlogニーズなどに応えるような高級コンパクトカメラは、今なお強い需要があります。

では、これから、ステップアップしようとした場合、どんなカメラを買えばよいのでしょうか。そして、どんなカメラを買ってはいけないのでしょうか。

今回は、それを解説していきます。

レンズ交換式カメラの種類

レンズ交換式カメラの代表格は、一眼レフカメラです。

また、ライカ製のカメラに見られるレンジファインダーカメラ、そして、最近主流のミラーレス一眼があります。

一眼レフカメラが主流のころは、ニコンとキャノンが2大メーカーで、あとは、ミノルタ、オリンパス、ペンタックスといったメーカーからも個性的な商品を生産していました。

その後、コニカ・ミノルタはソニーに、ペンタックスはリコーになどと業界が再編され、現在に至っています。

なかでも、ニコンとキャノンは2強として、この業界に君臨してきました。今でも、一眼レフカメラというと、まずこの2社が思い浮かぶのではないでしょうか。

しかし、逆にそのことが足かせとなって、現在主流になっているミラーレス一眼への参入は、ソニーやオリンパス、パナソニックなどと比べ、かなり出遅れた感がありました。

ようやく最近になって、この2社のミラーレス一眼もラインナップが充実しだした感があります。

それでは、これからステップアップを目指して、レンズ交換式カメラの購入を検討する場合、デジタル一眼レフカメラはどうなのでしょうか。

はっきり言いますが、これから新しく買うのであれば、デジタル一眼レフカメラはもう買ってはいけません。

ここでは、一眼レフカメラの雄、Nikonを例に解説します。

大きく理由は次の2点です。

１．デジタル一眼レフカメラの大半の機種がカタログから消えている。

２．デジタル一眼レフカメラ用のレンズはしばらく新製品が出ていない。

1点目については、Nikonのデジタル一眼レフカメラは、入門機種のD3400やD5600はすでにカタログ落ちしていて、現在残っているのは、D6、D850、D780、D7500の4機種を残すのみとなっています。

それに対して、ミラーレス一眼カメラは、Z9からZ30まで、2倍以上の9機種がカタログに載っています。

特に注目していただきたいのは、デジタル一眼レフカメラでカタログに残っている機種は、中上位者向けであるという点です。

これは、デジタル一眼レフカメラは、勝負になる現行機種のみをラインナップに残し、ミラーレス一眼レフカメラにシフトしているのは明らかです。

また、フィルム一眼レフカメラからデジタル一眼レフカメラヘの移行期に、最後にカタログに残っていたフィルム一眼レフが最上機種のF6だったのと似ています。

次に、レンズを見てみましょう。

デジタル一眼レフ用のレンズは、2020年2月29日発売のAF-S NIKKOR 120-300mm f/2.8E FL ED SR VRを最後に新製品は出ていません。それに対し、ミラーレス一眼のレンズは、もともと本数が少ないこともありますが、次々に新製品が発売されています。

デジタル一眼レフ用のレンズは、今後も散発的には新製品が出る可能性はありますが、まとまって新機構が出てくることはないのではないでしょうか。

また、デジタル一眼レフカメラ用のレンズは、アダプターを使用すればミラーレス一眼でも使用できますが、ミラーレス一眼カメラ用のレンズは、デジタル一眼レフカメラでは使用できません。

したがって、今後、ミラーレス一眼カメラ用のレンズで気に入ったものが発売されても、対応しているカメラを所有していなければ、使用することはできません。

以上の点から、デジタル一眼レフカメラを買ってもいいのは、すでにデジタル一眼レフカメラを所有している人だけです。それも、「最後」の買換･買い増しだけになります。

これからレンズ交換式カメラにステップアップするのであれば、デジタル一眼レフカメラは買ってはいけません。

それでは、これからステップアップする方は、何を買えばよいのでしょうか。

もちろん、これから買っていいのはミラーレス一眼カメラになります。

先ほど見たように、ミラーレス一眼カメラの後発になるNikonもかなりラインナップが充実していきました。手軽なZ50やZfc、フルサイズのZ5やZ6系統、また、vlogに適したZ30もあります。

もちろん、ソニーやオリンパス･パナソニックなどの先発メーカー、キャノンやフジフィルムの製品から選ぶこともできますね。

ここまで、デジタル一眼レフカメラを買ってはいけないことについて、考察してきました。カメラを取り巻く環境は、デジタル化、スマホの台頭と大きく変化してきています。そして、ミラーレス一眼が主役になる時代がやってきました。

各自の撮影スタイルからお気に入りの1台を選べば、素敵なカメラライフを送ることができるでしょう。