悪質な海外通販サイトで、買ってはいけない！

家にいながらにして、色々な買い物ができる通販サイト。便利ですよね。

そして通販上級者になってくると、海外通販サイトも利用していて楽しいです。国内では手に入りにくい商品を選ぶことができたり、ブランド品を安価に購入できたりします。日本語に対応したサイトもありますし、買い物が好きな人ならこれらのサイトを見ているだけで一日中過ごせるでしょう。

でも、海外の通販サイトって本当に大丈夫なのでしょうか。買ってよい？買ってはいけない？

海外通販サイトに関するトラブルは多い

消費者問題を取り扱う各種窓口には、海外通販サイトに関して、以下のようなトラブル相談が寄せられています。

・届いた商品が模倣品・粗悪品であった。
・注文したものと異なるデザインの商品が届いた。
・発注した商品が届かない。
・事業者に連絡が取れない。

こうなってしまう原因としてまず考えられるのは、仕様変更に関する海外の感覚です。デザインなどが大幅に変わっても、「仕様は予告なく変更されることがあります」の一言で済まされてしまいます。日本国内であれば「変更」の限度を超えているだろうというようなものでも、海外のショップでは許されてしまうのです。

あるいは、「事業者の対応がずさんであった」ということも大いにあり得ます。口コミで叩かれないよう気を付ける日本のショップと異なり、なにか文句があったら言ってくるだろうと、悪い意味ではなく開き直っていることが多いのです。

しかしさらに問題なのは、意図的にこのような対応をする詐欺まがいのサイトです。この場合は、単に対応がずさんなのではありません。最初から模倣品を売りつけたり、そもそも商品自体を発送するつもりがないといった事業者がいるのです。

消費者庁では、「悪質な海外ウェブサイト一覧」をホームページ上で公開しています。

そこにリストアップされているサイトの総数は、なんと500を超えています。

なにをもって「悪質」と判定されているかと言うと、「模倣品」「模倣品疑い」「詐欺疑い」の3パターンです。

試しにそのリストを見てみると、「ロレックス」「グッチ」「バレンシア」など一流ブランドの名前が、「侵害商標」もしくは「侵害が疑われる商標」として掲載されています。偽ブランド品であることを、隠して販売しているのです。

偽ブランド品の販売は、もちろん違法です。

消費者庁の「悪質な海外ウェブサイト一覧」のほとんどが、そうした偽ブランドの取り扱いサイトとなっています。

そして、商標侵害について何も記載がないサイトは、「詐欺疑い」に分類されています。これは、代金を送金しても商品が送られてこない通販サイトです。

詐欺サイトの取扱商品は、ゲーム・家具・衣類・時計・家電。靴・自転車など様々ですが、いずれも安価をうたったものが多いです。

ただしこれらのサイトの多くは既に閉鎖されており、リストに掲載されたURLをブラウザのアドレスバーに入力しても、「サイトが見つかりません」という状態になります。

こうした事業者は、次々とサイトを立ち上げては消し、ということを繰り返しています。

消費者庁の一覧に掲載されていないからと言って、安心できるというわけではないのです。

利用しようとしているサイトが、消費者庁の「悪質な海外ウェブサイト一覧」に乗っていない場合でも、以下のような点に気を付ける必要があります。

・事業者の正確な情報（運営者名など）が、記載されていない。
・正規の価格に比べて、あまりにも安過ぎる。
・支払方法が銀行振込のみで、クレジットカードが使えない。
・日本語の表現が不自然。

もちろん、上記の特徴を持ったサイトが、全てインチキサイトだというわけではありません。日本国内のサイトであっても事業者の詳細がわからないネットショップなどたくさんありますし、日本語対応が自動翻訳によるものだと、どうしても不自然な感じになります。

しかし、それが有名ブランドを取り扱っているような場合や、問い合わせ先が不明またはフリーメールといったようなサイトであれば、慎重に判断するべきでしょう。

以上で本記事を終わります。便利で楽しい通販サイトですが、悪質な海外通販サイトからは、買ってはいけません。怪しいサイトは慎重に見極め、偽ブランド品や代金を取るだけで商品を送ってこない詐欺サイトには、くれぐれも注意しましょう。