減塩醤油をご存じでしょうか。
外食の他、デリバリーが普及した現代、知らず知らずのうちに塩分を多く摂ってしまっています。
高血圧や脂質異常症、透析をしている人は、減塩をするように指導されることでしょう。
また、むくみ対策で塩分を控えている人もいるかもしれません。
そんな時減塩醤油を使うと、普段と同じように醤油を使っても塩分を大幅にカットすることができます。
しかし、使い方を間違えると危険なのが減塩醤油です。
塩分を抑えるために作られているのに何が危険なの?と思われるかもしれません。
今回は減塩醤油の危険な落とし穴、適切な摂り方、減塩方法について説明します。
減塩醤油とは?
減塩醤油とは、通常の濃い口醤油と比べ、食塩を25%~50%カットしたものです。
カット率は商品によって異なります。
塩、つまり塩化ナトリウムの量を減らすことで減塩醤油が作られます。
しかし、食塩を25~50%カットしているのにしっかりと塩味を感じることができます。
一体なぜなのでしょうか。
それは、塩化ナトリウムの代わりに、塩化カリウムを使っているからです。
塩化カリウムは、塩化ナトリウムと同等の塩味があります。
しかし、この塩化カリウムが落とし穴なのです。
「減塩醤油」の落とし穴
減塩醤油だからといって、たくさん使えるというわけではありません。
塩分が控えられているのだから使用量が増えても問題ないと思うかもしれません。
しかし、減塩醤油には落とし穴は2つあります。
- 塩分過剰摂取
- カリウム過剰摂取
塩分過剰摂取
減塩醤油の落とし穴1つ目は、塩分過剰摂取です。
減塩醤油なのに塩分過剰になるの?と思われるかもしれません。
減塩醤油を使用して、塩分過剰摂取になる可能性は大いにあります。
それは、「減塩」に頼り、うっかり使いすぎてしまうからです。
減塩醤油だからとたくさん使用するのではなく、使用量を増やさないよう気を付けましょう。
カリウム過剰摂取
減塩醤油の落とし穴2つ目は、カリウム過剰摂取です。
上記で述べたように、減塩醤油には塩化カリウムで塩味を付けています。
ここで注意が必要なのが、透析をしている方や腎機能が低下している方です。
腎機能が低下すると、ナトリウムやカリウムを正常に排出することができません。
体内のカリウム濃度が高くなると、不整脈を起こす恐れがあります。
血液中のカリウム濃度が高い、高カリウム血症では心停止の恐れがあり、大変危険な状態です。
そのため、減塩醤油の使い過ぎには気を付けなければなりません。
しかし、カリウムを制限する必要がない方は、適量の使用であれば危険なことはありません。
正しい摂り方
減塩醤油を安全に使用する方法は、適量を守ることに尽きます。
減塩醤油に依存せず、上手に食事に取り入れましょう。
しかし、味が薄く感じてしまい、たくさん使いたくなってしまう方もいるはずです。
減塩醤油以外にも減塩の方法はたくさんあるので紹介いたします。
減塩の方法
減塩醤油以外の減塩方法はコチラです。
- 香辛料を使う
- 香味野菜を取り入れる
- 調理法を工夫する
- 調味料はかけずに付ける
香辛料を使う
香辛料を使い、香りや風味を付けましょう。
七味や胡椒、ワサビ、からしなどは、塩分も多少含まれますが、醤油や塩で味付けするよりも、香りや風味がプラスされます。
味覚は塩味だけでないので、様々な香辛料を試してみてください。
香味野菜を取り入れる
香味野菜を取り入れましょう。
香味野菜とは、しょうが、にんにく、紫蘇、ねぎ、みょうがなどです。
食材自体に独特な強い香りがあります。
料理にこのような食材を取り入れると、調味料に頼りすぎず味をしっかり感じることができます。
しかし、にんにくチューブやしょうがチューブには塩分も含まれるので、気になる方は生のにんにくやしょうがを使いましょう。
調理法を工夫する
調理方法を工夫しましょう。
主菜を焼き物にしたなら、副菜はソテーではなく和え物にするなど、様々な調理法を組み合わせることで料理にメリハリがつきます。
また、焼き物は、やや焦げ色を付けることで香ばしさを楽しめます。
使用する油も、オリーブオイルやごま油など風味のある物を使ってみましょう。
調味料はかけずに付ける
調味料はかけずつけましょう。
とんかつやお刺身にソースや醤油をかけるのではなく、つけながら食べることで減塩になります。
一度にかけてしまえば楽ですが、必要以上にかかっていてしょっぱくなってしまった経験があるのではないでしょうか。
小皿に調味料を出して付けるようにしましょう。
まとめ
今回は減塩醤油の落とし穴についてご紹介しました。
一見便利で健康的な減塩醤油ですが、使い方を間違えると大変危険です。
健康な方が、減塩をする場合には安全に使用していただけます。
しかし、健康診断等で腎機能低下を指摘された方は使い過ぎに気を付けましょう。
全ての醤油を減塩醤油にするのではなく、部分的に取り入れたり、使用量を間違えないように心がけましょう。
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