買ってはいけない!?チアシードについて

あなたは「スーパーフード」と呼ばれる食品を知っていますか?

特に定義があるわけではないのですが、植物由来の物で栄養素や健康成分を多く含む食品を指すことが多いです。

特に日本スーパーフード協会が、推奨する「プライマリースーパーフード10」の中に数えられている食品の1つに「チアシード」と呼ばれる物があります。

このチアシードは、海外のセレブ達が愛用していることで大きな話題になりました。ダイエットや美容等に効果があると言われ、日本でも多くの注目を集めている食品です。

そんなチアシードにも、危険な副作用が起こる可能性があるという話があります。なぜこのような話が出てきたのか。本当にチアシードは安全なのか。チアシードの効果や特徴と一緒に、そのデメリットについてもご紹介していきたいと思います。

チアシードとは

チアシードは、メキシコやグアテマラ等の中南米が原産地で、シソ科の植物「チア」の種です。学名では「サルビア・ヒスパニカ」と呼ばれ、花が咲いた後に、ゴマより小さな灰色の種を作ります。

チアは、力。シードは、種を意味し2つの意味を併せると、「力の種」となります。

南米ではこんな言葉が残っています。「チアシードと水があれば生命を維持できる」このような言葉が生まれるほどチアシードは栄養素を多く含んでおり、貴重な食料として親しまれてきたのです。

そして日本でも、そのポテンシャルが注目され始め、人気のスーパーフードとなっています。

現在は南米やオーストラリアを中心に栽培が行われているようです。

チアシードの特徴と効果

まずはチアシードの特徴からご紹介します。

特徴

チアシードは栄養素が豊富で、特に必須アミノ酸がバランス良く含まれており、植物性食品の中でも珍しい存在です。

必須アミノ酸とは、人間が体内で作り出すことが不可能なアミノ酸の総称です。これらは、食品から摂取するしかありません。

筋肉や骨など体を構成するのに欠かせないタンパク質を、チアシードで補給することが出来ます。

また食物繊維も豊富で、その量はチアシードの1/3を占めています。特に「グルコマンナン」と呼ばれる食物繊維は、水分を吸収すると10倍以上に膨らむ特徴があります。

効果

続いてチアシードの効果についてご紹介します。

・ダイエット

チアシードは水分を吸収すると、10倍程膨らむ性質を持っています。その為腹持ちが良く、満腹感を感じることが出来ます。

これが食欲の抑制になり、ダイエットの効果に繋がっていくのです。また水を吸収することで発生する「グルコマンナン」という水溶性食物繊維には、ねばねばとしたゼリー状に変化する特徴があります。

なので、腸内を移動するスピードが遅く、糖質の吸収が抑えられるので血糖値の急上昇を減らす効果もあるのです。

だからといって食べ過ぎたりしてしまえば、沢山のカロリーを摂取することになってしまいます。1日だいたい10グラム程度が目安とされています。

またチアシードは、必ず食前に食べるようにしましょう。良く噛んで食べれば、その後の食事の量を減らすことが出来るのです。

・腸内環境の改善

先ほどご紹介した「グルコマンナン」には、上記で挙げた以外にも効果があるんです。

現代人である我々にとって、食品添加物や有害物質といったものは避けて通れません。これらは体の外へ出さなければ、老廃物として体内に溜まる一方なのです。

ですがチアシードに含まれるグルコマンナンは、その吸着性で腸内の有害物質やコレステロール等を捕まえ、外に排泄するよう働いてくれるのです。その為、腸内環境が良くなり健康を維持することに繋がります。

また、便秘の解消にも期待できます。

・美容効果

チアシードには、必須アミノ酸を含む、多くの食物繊維やカルシウム、ミネラル等が含まれています。これは、植物性タンパク源としては驚異的です。

その他にオメガ3系脂肪酸やタンパク質、マグネシウム、鉄等も含んでいるので美肌を促す効果があります。

肌の保水機能や紫外線等から、肌を守るバリア機能を持つセラミド。このセラミドという成分を作るためには、オメガ3系脂肪酸が必要です。

チアシードを摂取することで、加齢と共に減っていくセラミドを補充することが出来ます。

・生活習慣病の予防

チアシードには、オメガ3脂肪酸である「α−リノレン酸」が含まれています。

α−リノレン酸には中性脂肪やコレステロール、血糖値を下げ、血栓の予防をするといった働きがあり、生活習慣病を防ぐ効果があります。

多忙な現代では、ストレスや食習慣の乱れを放っておくと、糖尿病や心臓病、脳卒中、高血圧等の病気になるリスクが高まってしまいます。

チアシードは、そんな生活習慣病の予防にも期待が寄せられているのです。

チアシードのデメリット

ここまでチアシードの特徴や効果をご紹介してきました。食べれば良いことだらけと思えるような内容ばかりだったと思いますが、ちょっと待って下さい。

実はチアシードには、マイナスのイメージを持つような話もあるのです。それらについて、説明していきたいと思います。

・過剰摂取による便秘や下痢

どんな物にも言えますが、過剰に摂取することにより効果が出すぎてしまい、本来得られる効果と真逆の効果になってしまうことがあります。

上記で挙げたように、チアシードは水分を吸収して何倍にも膨らむ性質を持っています。その為、腸内で水分を吸収し便が詰まり、便秘を起こしてしまう可能性があるのです。特に乾燥状態での食べ過ぎは要注意です。

また食物繊維が多く含まれているので、お腹が緩くなり下痢気味なってしまう可能性もあります。

チアシードの1日辺りの摂取目安量は、10グラム程度だと言われています。そして健康に良いからといって、過剰に食べればカロリーオーバーになってしまいます。

・アレルギー

上記で説明したように、チアシードはシソ科の植物の種です。

同じシソ科の植物にアレルギー反応を持っている方や、ゴマやマスタードに症状が出る人も拒否反応が起こるリスクがあります。

軽い症状であれば吐き気や肌に湿疹が出る程度ですが、重症化すると命に関わる危険性があります。

もし気になる方は、事前に病院で診察を受けてみましょう。自分の体質に合うか確認することは、とても大事なのです。

・薬との組み合わせ

チアシードに含まれるオメガ3脂肪酸が、血栓予防や血圧に関する薬との相互作用で、副作用が起こる可能性があります。

具体的には血圧が下がったり、血液が薄くなるといった影響が出てきます。オメガ3脂肪酸の血液促進効果が、抗凝固薬や血液に関する薬に影響を与えてしまうのです。

血液の薬を服用されている方は、医師に相談するか、チアシードの摂取を断念した方が良いでしょう。

・農薬

チアシードは、日本だけでなく多くの国で人気が高まっています。それに伴い需要が増加したため、効率を求め生産性を上げる為に、農薬を使用する場合も多くなっているそうです。

実際過去に輸入業者から仕入れているチアシードから、規定量以上の農薬が検出されたこともあります。我々消費者には、どこがどれだけ農薬を使っているのかまでは分かり得ません。

なので、購入をお考えの人は有機100%や無農薬を謳っている販売店を、探した方が良いでしょう。

まとめ

ここまでチアシードについてご紹介してきましたが、いかがでしたか?

体に嬉しい効果が期待できるスーパーフードでもある反面、摂取方法を間違えてしまうと便秘や下痢、アレルギー反応といったリスクを招いてしまう可能性があることが、分かって頂けたかと思います。

また過剰摂取した場合、逆に免疫力が低下してしまう恐れもあります。

必ず1日当たりの摂取量を守り、自分の体にどのような影響があるかきちんと観察することが大事です。そして忘れてはいけないのが、チアシードはあくまで栄養を補助するための物だということ。

バランスの良い食事と運動をしながらチアシードを正しく摂取し、健康な体作りを目指していきましょう。

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