毎年冬になると流行する”インフルエンザ”。
罹るとツラいし、仕事にも穴をあけてしまう、、、何としても防ぎたい！
ワクチンを打って、手洗い、マスク…。
あとは、
「空間除菌」！
ドラッグストアに行けば様々な種類の商品が売られています。
置き型やスプレー、首にかけるタイプ、ペンタイプ…。
とりあえず、一通り買って置いておけば安心。
ちょっと待ってください！
空間除菌グッズは買ってはいけません。
もしかしたら健康のために買った商品で、健康を害してしまうかもしれません。
本記事では空間除菌グッズの効果や危険性について詳しく解説していますので、是非最後までご覧ください。
空間除菌グッズを買ってはいけない理由
空間除菌グッズを買ってはいけない理由は以下の2つです。
- 効果がない
- 人体に悪影響
え！？そうなの？
と思った方も多いのではないでしょうか。
確かに言われてみれば、空間を除菌するってイマイチ原理が分かりません。
何より「人体に悪影響」ってどういうことなのでしょうか！？
意外と知られていない、空間除菌グッズの謎について迫ります。
効果がない
空間除菌グッズの主成分は「二酸化塩素(ClO₂)」です。
二酸化塩素には強い酸化力があり、ウイルス除去や抗菌、消臭効果があるとされています。
二酸化塩素系商品の代表格「クレベリン(大幸薬品)」をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
クレベリン（置き型）は容器の中に二酸化塩素を閉じ込めたゲルが入っています。
ゲルから二酸化塩素ガスが発生し、空気中のウイルスや菌を除去するという仕組みです。
しかし、実生活空間での効果に根拠がなく「景品表示法違反」にあたるとして措置命令を出されました。
以降、クレベリン公式HPには以下のような記載があります。
- 実生活空間での除菌機能の確認はしておりません。
- 実生活空間での成分の広がりや発生期間はご利用環境により異なるため確認しておりません。
引用元：大幸薬品株式会社HP
はっきりと「確認しておりません」って書かれてますね。
また、除菌機能試験については以下のように記載されています。
二酸化塩素分子の除菌機能試験実施
25㎥(約6畳)の密閉したステンレス製空間(サーキュレータ作動、温度約24℃、相対湿度約58%)にて特定の菌に対して除菌機能があることを当社製品にて確認。
引用元：大幸薬品株式会社HP
密閉されたステンレス製空間なんて、実生活空間にはまずありませんよね。
しかも約6畳って…。
つまり、リビングなど6畳以上の空間や、玄関など空気の通りが良いところでは「効果なし」ということです。
人体に悪影響
では、空間除菌グッズを使用目安より狭い空間で使用したらどうなるのでしょうか？
結論から言うと、
効果はあるかもしれませんが危険です。
理由は、二酸化塩素濃度が高くなってしまうためです。
二酸化塩素が気道粘膜に刺激を与え、場合によっては呼吸器疾患につながる危険性があります。
各社HPでも注意喚起されており、使用する際には使用目安を必ず守らなければなりません。
例えばクレベリンなら「トイレ用」「車用」など、設置場所に合った商品を選ぶようにしましょう。
さらに、直接肌に触れるのも危険とされています。
理由は同じく二酸化塩素が皮膚に強い刺激を与え、様々な健康被害を発症させる危険性があるためです。
実際に、二酸化塩素による空間除菌グッズの半数が「中等度の刺激性」と評価されています。
つまり、首にかけるタイプのものは肌に当たると危険ということです。
また反応性が高いので、他の成分と化学反応し新たな毒性物質を生成してしまう恐れもあります。
ウイルスから身を守ってくれる空間除菌グッズ。
勝手に「安心・安全」だと思い込んでいませんでしたか？
よくよく考えたら化学的に除菌された空気を吸うなんて、人体に悪影響があっても不思議ではありませんよね。
具体的な健康被害
具体的にはどのような健康被害があるのでしょうか。
二酸化塩素ガスを吸い込むと、以下のような呼吸器疾患に見舞われる危険性があります。
いずれも使用方法を誤り、高濃度の二酸化塩素を吸い込んだ場合に起こり得る症状です。
とは言え、そんな危険なガスが入っているなんて安心できませんよね。
また、目や皮膚に直接あたると以下の症状が現れる危険性があります。
熱傷や失明の危険があるなんて、いよいよただ事ではありません。
実際、平成25年に空間除菌グッズ（首にかけるタイプ）で、乳幼児が化学熱傷を負う事故が報告されています。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
ここまで空間除菌グッズの効果と危険性について解説してきました。
要点をまとめると以下の通りです。
- 空間除菌の中身は「二酸化塩素」
- 実生活空間においては効果なし
- 濃度が高ければ人体に悪影響
- 肺疾患、化学熱傷、失明の危険性有り
また、同じく除菌効果がある「次亜塩素酸水」に関しても空間噴霧は避けるべきとされています。
次亜塩素酸水は机や壁、床などの”モノ”に対しては除菌効果があります。
しかし、”空間”に関しては安全性や有用性が十分に確認できていないのです。
結局のところ、「手洗い」「マスク」そして「換気」が最もウイルス対策に効果的ということです。
特にインフルエンザが流行る冬は換気を怠りがちですが、自分や家族の身を守るために対策を徹底しましょう。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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