「綺麗になりたい」「やせたい」「モテたい」という願望を持つ人は非常に多いものです。
一般的にダイエットは、「適切な食事」「適度な運動の管理」により行うべきですが、中には「痩せる薬」に頼りたくなる人もたくさんいるのではないでしょうか。
日本国内で唯一の認可済みで、保険適用で処方される痩せる薬が存在します。
1992年から販売されている「サノレックス」という食欲抑制剤です。
成分のマジンドールが、脳内の摂食行動を制御している部位に働きかけて食欲を抑制します。
サノレックスは医療機関での処方が必要であり、個人での購入は禁止されています。慎重な扱いが必要だと理解ができます。
「綺麗になりたい」「やせたい」「モテたい」という願望が強い人の中には、同じような成分の瘦せ薬を求め、個人輸入サイトから購入するなどして手に入れる人もいます。
サノレックスの作用に近く、アメリカで大ヒットしている人気ダイエットサプリ「リポドリン」について紹介したいと思います。
リポドリンとは
リポドリンとは、ハイテック(Hi-Tech Pharmaceuticals)社が製造する「エフェドラ」を配合した「飲むだけで痩せる」として有名なアメリカのダイエットサプリメントです。
日本国内では認可されていないので、個人輸入代行サイトなどで購入するしかありません。個人輸入サイトでは、100錠6300円ほどで売られています。
食欲抑制、脂肪燃焼の効果があり、テレビ番組「世界仰天ニュース」でも取り上げられるほど話題になりました。
リポドリンと検索してみると以下の通りになります。
とてもヤバいんです。
サノレックス(マジンドール)は、覚せい剤に含まれる「アンフェタミン」と似た作用を持つのに対してリポドリン(エフェドリン)は、「メタンフェタミン」に似た作用を持つといわれています。
アンフェタミン・メタンフェタミンは、覚せい剤取締法で規定された成分なのです。
有効成分のエフェドリンとは
エフェドリンは、構造が覚醒剤である「メタンフェタミン」に似ていることが、懸念する理由にあげられます。
メタンフェタミンは、脳内化学物質ドーパミンの量を増加させる作用があり、興奮・覚醒作用をもたらす禁止薬物。
エフェドリン、プソイドエフェドリン、メチルエフェドリの成分が10%以上含まれると、覚醒剤取締法の対象になります。
エフェドリンは、漢方薬の麻黄(まおう)の成分でもあり、気管支喘息の治療薬や風邪薬などに用いられ、気管支拡張剤として幅広く使われています。
「リポドリン」は、医薬品ではなくあくまでも海外のサプリメントなので問題となることはありません。
しかし、リポドリンは「エフェドラ」という成分が含まれるため、メルカリなどで個人売買することは、医薬品医療機器等法第55条第2項で禁止されています。
副作用
「リポドリン飲んだら食欲なくなって食べる量が減りました」「服用から2時間くらいで目眩・動悸・汗が止まりません」など、効果が強い分副作用が強く現れるという口コミが見られます。
主な副作用は以下の通りです。
痩せたい願望が強い人は、副作用がつらくても我慢して続けているのも現状なんです。
過去の死亡例
2003年にアメリカでメジャーリーガーが、キャンプ中に倒れて死亡した事故があります。
その詳細は、メジャーリーグ・ボルチモアオリオールズのスティーブ・ベックラー投手が、減量中に使用したエフェドリン含有製品が原因でした。
これを機に、FDA(食品医薬品局)はエフェドリン含有製品に規制をかけ、販売禁止となります。
2018年以降は、エフェドラを含まない製品をリニューアル販売し現在に至ります。
現在のリポドリンは「アカシアリギデュラエキス」が「エフェドラ」の代わりに配合されています。商品名は「リポドリンエクストリーム」です。
日本の危機管理の甘さ
ハーブ類を使用することが多いドイツでは、「製品に含まれる成分の安全性を裏付けるデータ」の提出により、要件を満たさないものは流通できないという厳しい規制が施されています。
それに対し日本国内では、サプリメントに関して規制されていませんが、海外からの輸入に関しては、厚生労働省のホームページで注意喚起されています。医薬品等の個人輸入について
リポドリンは天然ハーブを主成分とする、あくまでもサプリメントなので規制されないのです。
2018年以降は、エフェドラを含まない「リポドリンエクストリーム(リニューアル商品)」を販売しているにもかかわらず「古いリポドリン」が手に入るようです。
古いリポドリン、つまり「エフェドラ配合のリポドリン」は、「黄色いリポドリン」といわれ入手困難だとか。
入手困難だけど手に入るのは危険すぎます。なので絶対に「買ってはいけない」のです。
買ってはいけないリポドリン まとめ
今回は、買ってはいけないものに「リポドリン」を挙げて紹介しました。その危険性はおわかりいただけたでしょうか⁉
まだまだ海外輸入に関して甘い日本では、ダイエットサプリメントとして「リポドリン」が出回っています。
「買ってはいけないリポドリン」のおさらいポイントを以下にまとめます。
- エフェドリンは、構造が覚醒剤である「メタンフェタミン」に似ている
- 重篤な副作用がある
- 過去に死者が出た
- 不要になったリポドリンの個人売買で医薬品医療機器等法第55条第2項に触れる
強い痩せ効果で人気の「リポドリン」は、現在リニューアルされて「リポドリンエクストリーム」です。このリニューアル商品には「エフェドラ」が配合されていません。
どうしても購入したい人は、「リポドリンエクストリーム」がおすすめです。くれぐれも古い「リポドリン」は買ってはいけないのです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
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